看護師が知っておきたい前立腺癌の知識

前立腺全摘出術後の看護

前立腺全摘出術の術後合併症として、
排尿障害(尿失禁)と性機能障害(勃起障害、インポテンツ)があります。

 

(1) 前立腺全摘出術後の排尿障害に対するケア

 

前立腺全摘出術の術後は、尿道周囲の括約筋を手術によって切除するため、
尿失禁が続くことが多いです。

 

術後に、膀胱内留置カテーテルを入れますが、
膀胱と尿道の吻合部に問題がないことが確認されれば、
一週間ほどでカテーテルは抜去します。

 

カテーテルの抜去後は、陰茎周囲に、
尿漏れ予防パット(尿取りパット)を巻きつけるなど、
尿失禁対策を行うことが必要です。

 

尿失禁によって陰部周辺が汚れやすくなるので、
清潔にできるように援助し、自己管理指導を行うことも必要です。

 

頻回に及ぶ尿失禁に対し、患者さんは水分摂取を控えてしまうことがありますが、
術後しばらくは尿路感染の予防のためにも、
普段どおり一日1500ml程度の飲水を勧めるようにします。

 

(2) 前立腺全摘出術後の性機能障害(勃起障害、インポテンツ)に対するケア

 

神経温存手術の場合でも、性機能障害が見られます。

 

前立腺がんの摘出後術の後は、勃起神経の切除に伴い、
勃起障害が生じます。

 

また、精嚢も切除しますから、性欲の減退も生じやすくなります。

 

患者さんの意向に応じ、勃起不全に対しては、
タダラフィルなどの薬物療法を行うこともできます。

 

改善が難しい場合や、回復までに長期間かかることがあります。
そのため、継続的な指導や援助が求められます。